[アップデート] Amazon QuickSight で GeoJSON とデータセットをバインド&視覚化できる新しい地図ビジュアル「レイヤーマップ」が使えるようになりました

[アップデート] Amazon QuickSight で GeoJSON とデータセットをバインド&視覚化できる新しい地図ビジュアル「レイヤーマップ」が使えるようになりました

Clock Icon2024.11.25

いわさです。

Amazon QuickSight では地図ビジュアルを使った可視化を行うことが出来ます。
ポイントと塗り分けがサポートされているのですが、塗り分けは国・市区町村、ポイントは緯度・経度で位置を指定するまででした。
そのため、地理情報を扱うと独自のシェープを描画したくなると思いますがこれまで QuickSight ではそこまでは実現が出来ませんでした。

https://dev.classmethod.jp/articles/wipquicksight-base-map/

先日大きなアップデートがあり、QuickSight が新たな地図ビジュアル「レイヤーマップ」をサポートしました。

https://aws.amazon.com/about-aws/whats-new/2024/11/amazon-quicksight-layer-map/

レイヤーマップを使うと、独自のシェープファイルを QuickSight にアップロードしてレイヤーとして使うことが出来ます。
これによって特定の地域を独自の範囲で定義して可視化することが出来るようになります。

やってみた

早速試してみましょう。
まずはシェープファイルを入手する必要がありますが、サポートされている形式は GeoJSON フォーマット(.geojson)です。

https://tex2e.github.io/rfc-translater/html/rfc7946.html

前述しましたが今回のレイヤーマップビジュアルではポリゴンのみサポートされており、ポイントやラインはサポートされていません。
また、アップロードする GeoJSON ファイルですが、.geojson形式であることと、ファイルサイズが 100 MB 以内であることが前提条件となります。

今回は北海道オープンデータポータルの市町村ポリゴン GIS データ(CC ライセンス)を利用させて頂きました。

https://www.harp.lg.jp/opendata/dataset/1379.html

分析のビジュアルに次の「Layer map」が追加されているのでこちらを選択します。

27A6586E-4EBF-4ECC-8390-763E90916BFB.png

ここからシェープレイヤーの設定を行っていきます。
まずは「ADD SHAPE LAYER」を押します。

7FF68572-A6E8-487F-8F9F-37204F0CA1D6.png

そうすると画面右側でレイヤーのプロパティを設定することが出来ます。まずはここでシェープファイルをアップロードしましょう。

6BDAE3C4-090E-4715-906F-8047D3F6881B.png

アップロードした直後はこんな感じです。
シェープファイルの内容に従ってポリゴンが描画されています。

931BAF5D-529A-4379-914E-30186BD2E96A.png

ビジュアルの設定

描画されるポリゴンのスタイルを少し設定することが出来ます。
塗りつぶしの色と境界の色です。

7BDBC301-7F55-48CD-BAAB-13ACCC643EC0.png

また、レイヤーではなくビジュアルの設定としてベースとなるマップを選択することも出来ます。

891498C1-8E34-49AA-8E90-0E5A3F20A6A7.png

データセットのバインド

可視化にあたって重要なのがこちらの機能で、シェープファイル上の特定フィールドと QuickSight データセットのフィールドを紐づけることで、対象ポリゴンの属性データを可視化することが出来るようになります。

ここではシェープファイルに含まれている市区町村コードと CSV 上のコードで紐づけを行い数値データ(総人口)
の可視化を行ってみました。

D14B7508-432F-47A8-A1A6-7AF354A4F01D.png

上記のような市区町村であれば従来のマップでもやろうと思えば出来るのですが、全国地方公共団体コードなどの利用が難しかったりしましたし、あるいはパブリックに定義されていない独自の地理情報と属性を紐づけてポリゴン上に描画出来るなど様々なシーンで活用が出来そうです。

なお、可視化フィールドがメジャーの場合はグラデーション、ディメンションの場合はカテゴリでの表示とカスタマイズが可能です。
先ほどはメジャーフィールドで、以下はディメンションフィールドの例です。

2524C241-6B06-431A-A2E1-EF4583CBB353.png

複数レイヤーは本日時点では未サポート

なお、レイヤーマップに追加出来るレイヤーですが、本日時点では 1 つまでサポートされています。

101EF91B-71C0-4299-ACF9-6B4588EC82DB.png

ただ、上記メッセージからすると将来的に複数レイヤーがサポートされる可能性もありそうです。
要望フィードバックを送りつつ、期待して待ちましょう。

さいごに

本日は Amazon QuickSight で GeoJSON とデータセットをバインド&視覚化できる新しい地図ビジュアル「レイヤーマップ」が使えるようになったので使ってみました。

QuickSight で地理情報を可視化したことのある方は、これやりたかったことなのではないでしょうか。
最近のアップデートで QuickSight のカスタマイズ性が非常に向上しているので QuickSight 採用の余地が増えそうな気がします。

Share this article

facebook logohatena logotwitter logo

© Classmethod, Inc. All rights reserved.