[アップデート] Amazon QuickSight で GeoJSON とデータセットをバインド&視覚化できる新しい地図ビジュアル「レイヤーマップ」が使えるようになりました
いわさです。
Amazon QuickSight では地図ビジュアルを使った可視化を行うことが出来ます。
ポイントと塗り分けがサポートされているのですが、塗り分けは国・市区町村、ポイントは緯度・経度で位置を指定するまででした。
そのため、地理情報を扱うと独自のシェープを描画したくなると思いますがこれまで QuickSight ではそこまでは実現が出来ませんでした。
先日大きなアップデートがあり、QuickSight が新たな地図ビジュアル「レイヤーマップ」をサポートしました。
レイヤーマップを使うと、独自のシェープファイルを QuickSight にアップロードしてレイヤーとして使うことが出来ます。
これによって特定の地域を独自の範囲で定義して可視化することが出来るようになります。
やってみた
早速試してみましょう。
まずはシェープファイルを入手する必要がありますが、サポートされている形式は GeoJSON フォーマット(.geojson)です。
前述しましたが今回のレイヤーマップビジュアルではポリゴンのみサポートされており、ポイントやラインはサポートされていません。
また、アップロードする GeoJSON ファイルですが、.geojson
形式であることと、ファイルサイズが 100 MB 以内であることが前提条件となります。
今回は北海道オープンデータポータルの市町村ポリゴン GIS データ(CC ライセンス)を利用させて頂きました。
分析のビジュアルに次の「Layer map」が追加されているのでこちらを選択します。
ここからシェープレイヤーの設定を行っていきます。
まずは「ADD SHAPE LAYER」を押します。
そうすると画面右側でレイヤーのプロパティを設定することが出来ます。まずはここでシェープファイルをアップロードしましょう。
アップロードした直後はこんな感じです。
シェープファイルの内容に従ってポリゴンが描画されています。
ビジュアルの設定
描画されるポリゴンのスタイルを少し設定することが出来ます。
塗りつぶしの色と境界の色です。
また、レイヤーではなくビジュアルの設定としてベースとなるマップを選択することも出来ます。
データセットのバインド
可視化にあたって重要なのがこちらの機能で、シェープファイル上の特定フィールドと QuickSight データセットのフィールドを紐づけることで、対象ポリゴンの属性データを可視化することが出来るようになります。
ここではシェープファイルに含まれている市区町村コードと CSV 上のコードで紐づけを行い数値データ(総人口)
の可視化を行ってみました。
上記のような市区町村であれば従来のマップでもやろうと思えば出来るのですが、全国地方公共団体コードなどの利用が難しかったりしましたし、あるいはパブリックに定義されていない独自の地理情報と属性を紐づけてポリゴン上に描画出来るなど様々なシーンで活用が出来そうです。
なお、可視化フィールドがメジャーの場合はグラデーション、ディメンションの場合はカテゴリでの表示とカスタマイズが可能です。
先ほどはメジャーフィールドで、以下はディメンションフィールドの例です。
複数レイヤーは本日時点では未サポート
なお、レイヤーマップに追加出来るレイヤーですが、本日時点では 1 つまでサポートされています。
ただ、上記メッセージからすると将来的に複数レイヤーがサポートされる可能性もありそうです。
要望フィードバックを送りつつ、期待して待ちましょう。
さいごに
本日は Amazon QuickSight で GeoJSON とデータセットをバインド&視覚化できる新しい地図ビジュアル「レイヤーマップ」が使えるようになったので使ってみました。
QuickSight で地理情報を可視化したことのある方は、これやりたかったことなのではないでしょうか。
最近のアップデートで QuickSight のカスタマイズ性が非常に向上しているので QuickSight 採用の余地が増えそうな気がします。